スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『ひとりでも多く、情報を必要としている人に届けたい』

ファシリテーター養成研修 修了者紹介

レジリエンスではファシリテーター養成研修を2007年より開催しています。
現在(2014年12月末)までに、北海道から沖縄まで、述べ1036人の方々が、6日間の研修を修了されています。

第三弾は、北関東に在住のYさんにお話を伺いました。

インタビュー日:2015年2月
インタビュアー:栄田千春

『ひとりでも多く、情報を必要としている人に届けたい』

北関東在住 Yさん 2007年東京研修にご参加。


レジリエンス(以下 R):こんにちは。今日は長時間の研修の後でもあり、またご友人の方と会うお約束があるんですよね。お時間のない中、時間を割いていただいてありがとうございます。

Yさん(以下 Y):全然大丈夫ですよ。若い頃に勤めていた会社の先輩と会うことになったんです!

R:ずっとおつきあいが続いているって、素敵ですね。
さて、では早速インタビューに入らせていただきたいのですが、今、どのような形でお仕事、もしくは活動をされていらっしゃいますか?

Y:民間団体で相談員として働いています。女性や子どもへの暴力の相談や支援活動をしたり、啓発に向けた講座や研修でお話ししたり、ピアサポートグループのファシリテーターなどもしています。

R:今回も、ファシリテーター養成研修に2度目のご参加をいただいていますが、そもそも一番最初にファシリテーター養成研修に参加されたきっかけは何だったんでしょうか。

Y:配偶者暴力相談支援センターの相談員をしていた時に、こころのケア講座というのがあると知りました。ある団体の研修に参加した時に中島さんの話を聞いて、チラシを見たのだと思います。ちょうど、支援の現場で働く中で、相談者への支援に何か有効なものはないかな、支援者にとっても支援の学びになるものはないかな、と模索していた時でした。

R:なるほど、もう少し詳しく教えていただいてもいいですか?

Y:配暴センター(配偶者暴力相談支援センター)では、電話や面接などで相談に応じるのですが、1人の☆さん(注:被害者の方をレジリエンスでは☆(ほし)さんと呼んでいます)に長期的に関わるのは難しい状況にあるんですね。

相談に来られた方がご自分の「生きにくい感覚」を理解して、自分に起きていることを知り、自分らしい生き方を求めていいんだと整理され自分の力を取り戻されていくには、そして安全で安心な生活を得たあとも傷ついた心身の回復をはかりながら生活していくには、たくさんの情報と時間、長期的な支援が必要だと思うのです。

相談には、Bさん(加害者)と婚姻関係にあったり同居中だったり、危機的な状況にあったり、すでに別居や離婚をしたりして離れた方であったりと、さまざまな状況の☆さんが来られます。暴力の状況に応じて面接相談の中で心理支援をしたり、本や講座の紹介などをしていましたが、いろんな状況の☆さんが力を取り戻し回復していく支えになる何か良いツールはないかなと探していたんです。

IMG_2826-2.jpg



R:それで、チラシを見てレジリエンスの「こころのケア講座」に来てくださったんですね。

Y:はい。思い切って、仕事の後に東京ウィメンズプラザの夜の回の講座に参加したんです。

R:まだウィメンズプラザでおこなっていた頃ですから、もう10年くらい前ですね。

Y:一度参加してみたら、参加しやすくて、何か質問されて「答えなくてはいけない」というプレッシャーもなく、選択や決定を迫られることもない。必要な情報がきちんと用意され、参加している人が大切にされているというのが感じられて、これはぜひ☆さんに伝えたい講座だと思いました。

相談機関に行くということはとてもハードルが高い印象があると思うんですが、この講座では、尊重されながら自分に必要なたくさんの情報が得られ、自分のペースで状況や気持ちを振り返ることができると感じました。相談が必要な人にとっては相談につながりやすくなるし、相談と並行して受けられたらとても力になると思いました。

R:「こころのケア講座」がどんなものか実感していただいて、この講座をおこなうためにファシリテーター養成研修にご参加いただいたのですね。研修後、講座を開いたり、内容を相談機関の中で使ったりしていただいているのでしょうか。

Y:民間団体でDV被害当事者の方に12のテーマの中からいくつかを選んで講座をしたり、当事者のグループで部分的にお話したりしてきました。また、相談の際に、その方と相手との間に起きていることを話したり、ご本人やお子さんへの影響を説明するときに使ったりしていました。

R:情報をお伝えしていく中で、相談に来られる方や、自助グループなどに参加される方々のご様子に変化などはありますか?

Y:相談に来られる方は、暴力の影響で集中したり判断する力などが奪われ混乱していることも多いのですが、相談を重ねながら、講座やグループに参加された方が「自分の経験と同じようなエピソードを聞いて、皆にも同じことが起きていて、私ひとりだけじゃないんだと思えた」と話してくださったり、面接の際に図を描きながら説明した時に「今までずっとわからなかった自分の状況がとてもよく理解できた」と感想をいただいたりすることも多いです。「次に踏み出すために背中を押してもらえた」と言ってくださる方もいます。

R:活動にあたって工夫されたことや、うまくいったこと、困ったこと、課題などはありますか?

Y:DVの被害当事者の方を対象にお話ししたり、情報を伝えたりしてきましたが、安全を得られたばかりの方や混乱のさなかにいる方などもいましたので、その方たちの状況に合わせて無理のない内容や量に配慮をするようにしました。また、今必要としていると思われるテーマを選んで組み合わせたりもしました。特に、アートの時間は、ゆっくり取れるようにしました。

気をつけたことでは、例えば、境界線のテーマでアサーションを扱うところでは、「自分がアサーティブでないから加害者を刺激してしまった、自分に問題があった」と誤解されないよう、説明するようにしたりしました。

R:今後の活動のご予定や展開などを教えて下さい。

Y:実は、県の男女共同参画センターから声をかけていただいて、2015年5月から講座をおこなうことになったんです。担当者の方が講座の内容を知り、その必要性を理解していただいていることでもあると嬉しく思いました。今までは定期的に参加者を集めて講座として開催することはできなかったのですが、たくさんの女性に届ける機会を得たことを大事にしていきたいと思っています。

☆さんの周辺にも、子どもや親など家族や様々な人がいて、暴力の影響を受けていると思います。☆さん自身「自分はDVを受けている」と自覚されている人は少ないかもしれません。情報が必要な人に届けられる方法が必要だと感じています。☆さんはもちろん、周囲にいる人にも、ひとりでも多くの方に情報を届ける一助になればと思っています。

R:県の担当者の方が、レジリエンスが四谷でおこなっている講座にもご参加くださったんです。とても熱心に取り組んでいただいていることを私たちも感謝しています。
では最後に、この記事を読んでくださっている方にメッセージをお願いします。

Y:この講座の内容は支援者にとっても、DVや暴力の影響などを理解するためにとても良いものだと思います。病院や学校、行政や司法関係など、さまざまな場所に☆さんが来られる可能性があります。そうした場所も、一番情報を手渡したい人、でも届きにくい人に届けられる場所なのではないかな、と思います。DVや暴力について理解している人がさまざまなところで増えていったら、暴力のない安全な社会に近づいていくと思います。☆さんにも支援に関わる人にも受けていただきたい講座です。

女性は、特に他者のケアを優先することを求められがちだと思います。私自身、支援者としても自分を後回しにしがちだな、と感じることが多いように思います。この講座の内容をお伝えしながら、自分に時間を使う、自分に焦点をあてる、ということの大切さを感じますし、私自身もエンパワーされていると思います。

講座は、今は私が一人でおこなっているのですが、一緒にいる仲間がいると学びあいながらできるのでいいなと思います。同じ時期に研修を受けた他県の修了者の方と連絡をとりあっていて、今度講座を見学させていただく予定です。それぞれは一人でも、つながったり情報交換などをしていけるのは大切だと思っています。

R:どうもありがとうございました。新しく始まる講座に、一人でも多くの方が参加してくださるといいですね。またお話を聞かせてください。

IMG_2818-2.jpg








スポンサーサイト

4/12(日)アートセラピー・ワークショップ

4/12(日)にアートセラピー・ワークショップをおこないます。
詳細はこちら

素敵なワークショップになるよう、現在準備を頑張っています。
また当日の様子は追ってご紹介しますね。

『帰る時には笑顔になって、少しでも気持ちが軽くなって帰ってもらいたい』

ファシリテーター養成研修 修了者紹介

レジリエンスではファシリテーター養成研修を2007年より開催しています。
現在(2013年12月末)までに、北海道から沖縄まで、述べ977人の方々が、6日間の研修を修了されています。

第二弾は長野県中野市の芳川文子さんにお話を伺いました。


インタビュー日:2014年11月
インタビュアー:栄田千春

『帰る時には笑顔になって、少しでも気持ちが軽くなって帰ってもらいたい』

長野県中野市 芳川文子(よしかわふみこ)さん
中野市福祉課母子父子自立支援員。2012年東京研修にご参加。


レジリエンス(以下 R):今日は長い研修の後のお疲れのところ、お時間をいただきありがとうございます。
インタビューをさせていただけてとても嬉しいです。

芳川さん(以下 芳):こちらこそ、楽しみにしてきました。職場の上司に「研修の後はインタビューを受けるんです」と言ったら、「芳川さんが有名になって羽ばたいて行っちゃうんだなぁ」って言われたんですよ(笑)

R:有名になっちゃうくらい多くの方に読んでいただけるサイトだと良いんですが・・・。芳川さんは、長野県中野市で講座をおこなっていらっしゃいますが、お仕事や活動はどのようなものですか。

中野市 芳川さん.jpg

:中野市の福祉課の母子自立支援相談員として、死別や未婚など様々な理由でひとり親家庭になった方や、離婚前後の生活相談、子どもの面会交流や養育費の問題などの相談を受けています。相談者さんのお話を聞いている中で、DVでは?と思うケースも多々あります。また、こころのケア講座を月に1回くらいのペースでおこなっています。

中野市 こころのcare講座【Qimama~気まま~】

R:12回すべて開催していただいているんですよね。講座も中野市の業務としておこなわれているのですか?

:はい、中野市の業務として開催しています。昨年度は私の勤務の関係で平日の午前中におこなっていたのですが、土日にしてほしいというご意見があり、今年は土曜日の午前中に開催しています。上司が理解のある人で、「こういうことは必要だね、土曜日に出勤で申し訳ないけど、ぜひやってください」と応援してもらっています。

R:芳川さんは、レジリエンスが東京の四ツ谷でおこなっているこころのcare講座にも参加してくださっていますね。中野市からお時間をかけて来ていただいていて、感謝していますし、向学心を見習わなければと思っています。

:自分の伝えていることがこれでいいのかなと確かめたり、自分自身のケアも兼ねて、可能な限り参加したいと思っています。報告書として職場に提出もしていて、それを上司が読んで「僕は芳川さんの報告書で勉強させてもらってるよ」と理解を深めてくれています。

R:ファシリテーター養成研修にご参加いただいたきっかけは何だったのですか?

:県庁の研修に参加した時にレジリエンスの中島さんの講演を聞き、論理的でわかりやすい説明に「なるほど」と思ったのがきっかけです。その時にファシリテーター養成研修というものがあると知りました。福祉課に勤めるようになって、DVを含めて様々な暴力がいろんな問題に関わっていることを感じていました。多くの人とふれあう仕事ですし、相談に来られた人が帰る時には笑顔になって、少しでも気持ちが軽くなって帰ってもらいたい、「わかってくれる人がいたんだ」と思ってもらいたいという気持ちで、スキルアップのために参加しました。

R:実際に参加していただいた感想はいかがでしたか?

:こころのcare講座の内容は、どれもとても大切な内容だなと思います。講座に参加する人にとっても、またバーンアウトせずに支援を続けていくためにも、この講座で得た知識が役立っているように思います。
相談の中で私ができることは後方支援だと思っていて、選択肢を提示することしかできません。実際に選んで実行していかれるのは相談に来られたご本人自身で、その力を信じることが、私にできることだと思っています。ファシリテーター養成研修に参加する中で、その思いが形になっていったように思います。

R:研修でお伝えした内容は、講座や、相談の中で活用していただいている感じですか?

:はい、講座だけでなく、相談の中でも資料を使って説明をしたりしています。資料は絵や図が多いので、それを活用しています。ビジュアルにすることでご本人の中で整理ができて、とても分かりやすいそうです。私が描いた図やメモなどを持って帰って、お守りのように大切にされている方もいます。

R:講座には、相談からつながる方も多いのですか?

:相談の際にもお知らせはしますが、相談から講座のほうに来られる方は今はそんなに多くありません。講座に参加された方に伺うと、ホームページやチラシ、広報誌などで知って来られたようです。
最初の年は「こころのcare講座」というタイトルでおこなったのですが、タイトルそのままだと特化されてしまうというか、自分には関係ないと思ってしまうという声があったため、今年は講座名をQimama(きまま)とし、サブタイトルに「こころのcare講座」と入れています。幅広い年齢層の方に来ていただけるようにと願って名付けました。

R:タイトルやテーマ名はとても重要ですよね。

:そうなんです。こころのcareと入っていることで、「ちょっと違うかな」と思われる方もいる一方、「このタイトルだったから来てみました」という方もいるので、どちらの視点もあるんですよね。
「傷つきによる喪失とグリーフ」の回には、助産師さんが参加されました。治療の中で患者さんのグリーフと向き合うことが多いとのことで、「こういう視点でお話が聴きたかった」と仰っていました。
他の県の修了者の方の講座で、各回のテーマのタイトルが分かりやすいと思ったので、参考にさせてもらおうかなと思っているところです。

R:ほかにも講座や業務の中で工夫されたことなどはありますか?

:講座のあとのワークの時間に、手を動かして物を作っていただくような時間を取っています。扱い易いアルミワイヤーでキャンドルホルダーを作ったり、折り紙を使って色々な形のツリーを作ってみたり、ちょっとした工作です。ピアサポートグループはおこなっていないのですが、アートの中で工作をしながら、参加者の方がいろいろと話をしてくださったりしています。人数としては毎回2~5人くらいと決して多くはないのですが、その分皆さんが落ち着いてお話ができたり、手を動かすことで笑顔が出たり、人数だけでは測れない効果があることを実感しています。

IMG_20141129_201755-2.jpg


R:講座の回を重ねることで、参加者の方に変化などはありますか?

:みなさん回を追うごとに、この講座の必要性をどんどん感じてくださって、「もったいない、もっと広めたい」とおっしゃる方が多いです。実際に、口コミで紹介してくださる方もいます。
また、出前講座として話してほしいと依頼をいただいて、公民館でお話をさせていただいたり、集まりでお話をすることもあります。市に所属しているため依頼書をいただければ出向いてお話をすることができますし、私もぜひ情報を広めたいと思っています。

R:今後のご予定や展開などはいかがですか?

:現状の課題として、今は一人でおこなっているので、一緒にやっていける人がいるといいな、と思っているところです。男女共同参画のほうの職員さんや、相談員さんにも少しずつ声をかけています。
デートDVに関しても、何か始めていきたいと考えています。相談を受ける中で、若年妊娠の問題、未婚の母子、早期の離婚、学歴がなく、運転免許や資格等もなく、就職が難しかったり、貧困の問題などもあります。一つの問題だけでおさまるわけではなく、すべては関連していて、包括的に考えて取り組まなければならない問題です。中学生、高校生の内に、人権のこととして伝えていくことが大切だと思い、長野県男女共同参画センターのカウンセラーさんと一緒に何かできないか、話し合っている段階です。
中野市は長野県の中でも規模はそれほど大きくなくて、人口4万5千人の市です。小回りがきいて、先進的なことを進めていくにはとても良い環境かもしれません。一気に世の中を変えることはできませんが、草の根的に継続していくことが大切だと思っています。

R:芳川さんが東京での研修に何度も参加され、その後も継続的に情報を取り入れて講座を続けられていて、その姿に上司や講座参加者の方たちも心動かされて応援していて、もうすでに芳川さんが変化を起こしていますよね。

:私は周囲に恵まれていると思います。職場の理解もあり、人と接することができて、今の職場で働けるのがとてもありがたいと感じているんです。

R:では最後に、他の修了者の方々へのメッセージや、レジリエンスに対する要望などありましたらお聞かせください。

:レジリエンスには、方向を示す羅針盤として存在し続けてほしいと思っています。あと、フォローアップ講座をぜひ開催してください。新しい視点や伝え方のバリエーションなど、いろいろ知りたいです。
今の時代はインターネットなどもあるので、修了者のみなさんには、都心、地方に関係なく情報や得たものをぜひ伝えていってほしいな、と思っています。すでに全国で1000人近くも修了者の方がいらっしゃるということなので、種まきを皆でしていったら、大きな変化になると思います。社会から心痛めて泣く人が減っていくこと、女性であれ、子どもであれ、傷つき泣く人が減っていくことを願って、私自身活動してきたいと思っています。

講座のホームページはこちら
中野市 こころのcare講座【Qimama~気まま~】

IMG_20141129_202006-2.jpg





『自分のその時々の状況に合わせて開催できるので、やりやすい』

ファシリテーター養成研修 修了者紹介

レジリエンスではDV・トラウマについて考え学ぶ12回の連続講座「レジリエンス☆こころのcare講座」を行っています。それを日本全国、各地で広くおこなっていただけるよう、ファシリテーター養成研修を2007年より開催しています。

現在(2013年12月末)までに、北海道から沖縄まで、述べ977人の方々が、6日間の研修を修了されています。

研修を修了された皆さんが、DVや暴力被害にあって傷ついている人たち(☆さんたち)にどのように情報を届け、活動されているかをぜひ知りたい、日本各地の☆さんや、多くの人たちに知っていただきたいと思い、お話を伺っていきます。

第一弾は、福岡県のHさんにお話を伺いました。

インタビュー日:2014年8月
インタビュアー:栄田千春


『自分のその時々の状況に合わせて開催できるので、やりやすい』

福岡県 Hさん(2009年福岡研修にご参加)



レジリエンス(以下R):こんにちは、インタビューをさせていただくのは初めてでちょっと緊張しますが、よろしくお願いします。

Hさん(以下H):なんでも聞いてください。

R:現在、どのような形でお仕事や活動などをされていらっしゃるのですか?

H:行政でDV被害者の方の支援やこころのケア講座を開催するかたわら、民間のNPO法人の一員として、女性と子どもの支援活動、主に電話相談や面接相談などもおこなっています。

R:行政のサービスの1つとして、こころのケア講座を開催されているんですね。12テーマすべてをおこなっているんですか?

H:いえ、12回はちょっとボリューム的に難しいので、5回連続を1クールという形です。1クールごとにテーマを入れ替えたり、他のテーマの内容を少し取り入れたりしています。
また、NPOのほうでも相談の時にチェックリストを使わせてもらったり、DVについて説明するときに内容を抜粋して伝えたりしてもいます。

R:講座だけでなく、いろんな形で使っていただいているんですね。☆さんに情報が伝わることが大切だと思うので、とても嬉しいです。
ファシリテーター養成研修に参加されようと思われたきっかけはどんなことだったんですか?


福岡Hさん
H:レジリエンスのことはその前からなんとなく聞いていて、本(注:『傷ついたあなたへ』)も読んだりしていたんです。たまたま、職場にファシリテーター養成研修を福岡でやるよ、というチラシが届いて、「自分の知識をもう少し深めたいな」という感じで参加しました。最初は特に講座を開こうと思っていたわけではないんです。研修を受けた時も「なるほど、勉強になったな」という感じで。

R:そう仰っていただく方、結構多いんですよね。講座を開催するファシリテーターを養成する研修ではあるのですが、12回の講座を開くとなると、ちょっとハードルが高そうだな、と感じるのかもしれませんね。

H:そうですね。最初から「絶対講座を開いてください」と言われたら、ちょっと参加しづらいですね。でも、自分の普段の仕事の裏付けとしての知識であったり、自分の状態や気持ちを改めて確認することだったり、そこで得たものを☆さんや、身近な人に情報としてちょっとずつ伝えていく、という形で使うこともできると研修の時に言われたので、すっと入っていきやすかったな、とも思います。
結果的に、相談の中で一部使ったり、講座を12回ではないけれど5回くらい開催したり、自分のその時々の状況に合わせてできるので、やりやすいと感じます。

R:講座に参加された方や、相談に来られた☆さんは、どのようなご様子ですか?

H:はじめは表情が硬いのですが、講座の回が進むごとに和らいでいくように感じます。アンケートも書いていただいているのですが、「こういう講座を続けてほしい」という意見をたくさんいただくので、みなさんこういう場を望んでおられるんだなと思います。
☆さんにとって、まず一歩を踏み出す時に感じるハードルがあるのではないかと思うのですが、そういうときに有効な講座なのかもしれないな、と思います。

R:講座を開催されたり、相談業務の中で活用していただいたりといった中で、工夫されていること、うまくいったと感じること、逆にここらへんが難しいといったことなど、ありましたら教えていただけますか?

H:最初に講座を企画したときに、対象を「DVの被害にあわれた方」と限定したところ、開催に足る人数が集まりませんでした。やはりある程度の成果の見通しがないと、行政の企画としては難しいところがあるのです。そこで、当事者の方に限らず、傷つきを感じている方、関心のある方はどなたでもOKですと変更したところ、申込が増え、開催できるようになりました。
また、資料を印刷するとき、通常は白黒の印刷機を使っての印刷になってしまうのですが、せっかく元の資料がカラーで、かわいいイラストなども入っているので、ぜひそれはこだわりたいと思い、担当者に頼んでカラープリントの許可をもらって印刷しました。

R:行政という大きな組織の中ではさまざまなルールがあって、難しいところも多いのだと思いますが、ひとつひとつ丁寧に課題をクリアしながら開催にこぎつけられているところに、心打たれます。私たちは民間団体なのである意味とても自由にできますが、参加費をいただかないと継続できない部分があって、困っていらっしゃる☆さんが参加できない、というジレンマも抱えています。その点、行政の企画だと☆さんも負担なく参加できますし、広報力も違いますから、必要な☆さんに情報が届けられますね。

H:そうですね。行政だからこそできること、民間だからこそできること、それぞれ強みがあって、それぞれが補いながら協力していくことはとても大切なことだと思います。
また、民間団体のほうの活動としてですが、他県の団体が「ネットワークしたい」と声をかけてきてくださって、そちらと一緒に勉強しあったり助けあったりしながら、こころのケア講座を開催しようと考えています。こうして自分たちの活動が広がっていくことで、まだつながっていない多くの☆さんたちにつながることができると思うので、嬉しく感じています。

R:活発な活動に刺激されます。他の修了者の方、ファシリテーターに興味のある方に、何かメッセージがありましたらお願いします。

H:福岡近隣でも修了者の方がかなりいらっしゃると思うのですが、継続的に講座を開催されているといった情報をあまり聞くことがないので、もったいないな、と思うことがあります。私自身も最初は講座をしようと思っていませんでしたし、この仕事をしていなかったら、もしくはNPOに所属していなかったら、すごくハードルが高いと感じたかもしれません。でも、やってみると意外とできちゃうものだな、というのが実感で、やりながら自分の学びにもなり、何より、☆さんが力をつけていかれるのが目に見えて感じられるので、やりがいにもつながっています。関心ある人同士がつながることが、何か踏み出す一歩になるかもしれないなと思うので、他の修了者の方ともつながっていけたらいいな、と思っています。

R:レジリエンスへの要望や、こうだったらいいのにな、という点はありますか?今後の参考にさせていただきたいので、ぜひ率直に教えてください!

H:そうですね・・・。はじめは講座の仕方とか、全く分からなくて不安だったので、そういう実践的な内容も研修の中で学べたら少し不安も減ったかもしれませんね。たとえば、スクール形式がいいのかな、車座がいいのかな、最初にどこまで説明したらいいかな、そういう細かいことも含め、全部手さぐりで試行錯誤でしたし、「これでいいのかな」と不安なんですよね。
ファシリテーター養成研修では12テーマの内容を学ぶだけでもかなりの情報量なので、時間的に難しいのかもしれませんが・・・。もし研修内で難しければ、「こういう時はどうしたらいいんだろう」と迷った時に参考にできるようなQ&Aとか、「他の方はどうしているのかな?」というのがわかるような何かが、ホームページとかにあったらありがたいです。

R:おっしゃる通りですね。実際に開催しようとするとわからない部分がたくさん出てきて不安になりますね。レジリエンスでは基本的に、皆さんそれぞれのやり方でやっていただきたいという思いがあって、それは変わらないのですが、参考にできるものがないのは不安というのもよくわかります。「よくあるQ&A」のようなページという案、実現できるようがんばります。
また、「他の方はどうしているんだろう」という部分については、まさにこのインタビューの目的でもあるんです。修了者の方のさまざまな取り組みをご紹介し、記事を読んだ方がファシリテーターに興味を持ってくださったり、☆さんが「この人の講座に行ってみようかな」と思ってくださったり、修了者の方が「なるほど、こんな風に情報を使うこともできるんだ」と参考にしていただいたり、そんな風になったら嬉しいなと思っています。

H:記事を読んでくださった方が「講座に参加してみようかな」、とか、「やってみようかな」と思っていただけたら嬉しいですね。

R:今日はいろいろとお伺いできて楽しかったです。どうもありがとうございました。
また今後の展開も教えてくださいね。




上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。